製品情報と施設の構成要素
ポリテクニックは、お客様の特殊なご要望と生物由来の各種燃料に合わせた、オーダーメイドの画期的なソリューションと総合的なシステムをお届けいたします。
製品情報と施設の構成要素
ポリテクニックは、お客様の特殊なご要望と生物由来の各種燃料に合わせた、オーダーメイドの画期的なソリューションと総合的なシステムをお届けいたします。
それぞれのバイオマスに蓄えられたエネルギーを効率的に、かつ省エネで環境にやさしい形で各種エネルギー供給システムに利用できるように、試験を重ねて開発された施設の構成機器と革新的な技術を提供しています。
どのような条件下でも高効率・低排出を実現するように、使用する燃料と用途に適した施設を当社は個別に設計しています。各運転状況についてコンピューター制御の監視システムが常にすべてのパラメータを分析・最適化して施設の効率を維持するため、高い可用性が確保されると同時に、排出量が最小限に抑えられます。その際、各プロセスの可視化によってすべてのデータとパラメータが処理され、画像や図表、統計グラフとして表されます。
施設の主な構成要素と技術
設計から運転まで
バイオマス発電施設の設計と建設は、技術以外の面でも非常に複雑です。そのため、3000基を超える施工実績と自社熱供給施設の運転経験を持つポリテクニックの技術スタッフが、施設の設計から運転まで、一貫してお客様をサポートいたします。
当社が提供する主なプロセスの内容は以下のとおりです。
お客様のニーズや排出基準、認可基準、使用するバイオマスや廃棄物を考慮した施設設計
特殊な燃料に関する燃焼実験と熱流体解析(CFD)
施設の設計・デザイン
3D化による施設全体の詳細設計
機器・装置に関する詳細計算
主要な装置の詳細図・完成図の作成
自社工場と長年にわたって提携している厳選されたパートナー工場での機器・装置の製造
輸送に適した包装と世界各国への配送
お客様ご指定の工事業者、またはポリテクニックの全面的なマネジメントによる据付・設置
配管・配線工事
試運転と稼働立会い
オペレーター指導と引渡し
施設の保守点検と最適化




燃料供給・保管
設計から施設の運転までを一手に担うポリテクニックのサービスには、燃料の一時保管や燃焼室への供給など、燃料に関するロジスティックスも含まれています。数々の施設を手がけ、あらゆる燃料を取り扱ってきた経験をもとに、サイロなどの各種燃料庫や燃料の保管・供給に関する技術を駆使しながら、お客様のご要望に合った設備を設計いたします。
燃料供給
燃料それぞれの特性や設備の運用状況に適した燃料の供給方法と供給量の調整によって、多種多様なバイオマスをエネルギー施設に無駄なくスムーズに供給することができます。
振動コンベヤ、フライトコンベヤ、ベルトコンベヤ
スクリューコンベヤ、スクリューフィーダー
油圧式運搬装置、押込装置
選別機、ふるい機
磁気分離装置
逆火防止装置
燃料保管
燃料の分量や種類、環境条件によって、以下の供給システのうち適切なものを提供いたします。
油圧式プッシャー
円形・方形サイロからの燃料供給システム
クレーン装置
上部投入型サイロ
かき寄せ装置



燃焼設備
廃材やバイオマスから作った電力は、環境にやさしい、信頼性の高いエネルギーです。このグリーン電力を作るには、何十年もかけて蓄積された豊富な経験と、特別に設計された燃焼システムが欠かせません。中でも発熱量の低い汚染された燃料の場合、水冷火格子技術を用いた断熱強化型燃焼設備が適しています。
長年の経験と革新的な研究開発をもとに、当社はバイオマスのエネルギー利用に向けた、あらゆる種類の乾燥・ガス化・燃焼システムを手がけています。
完全自動化された燃料制御システムによって、バイオマス燃料は燃焼システム内にまんべんなく送られます。燃料はそこで複数の処理ゾーンに分けられ、脱ガス処理とそれに続く燃焼工程に向けて、システム内であらかじめ乾燥させます。各処理ゾーンに適した換気装置を用いることで、熱分解時と燃焼時に発生するガスと酸素の混合や温度調整が最適化されるため、完全燃焼、低排出、高効率を達成することができます。


燃焼システム
空冷・水冷階段式ストーカ炉
ロストル炉を併用した階段式ストーカ炉
流動床式燃焼装置
断熱強化型燃焼設備
並流・向流・交流式燃焼装置
シングル・ダブル・マルチパスボイラー
木材ガス化装置
ボイラー技術
燃焼室からの排ガスからの熱エネルギーを回収するためのソリューションとして、ポリテクニックは丈夫で長持ちするボイラー設備を出力ごとに各種提供しています。どのような負荷状況でも高効率を達成し、運転・維持管理費を抑えるために、当社の熱交換器には配管系の自動洗浄システムが装備されています。
ボイラーの種類
水管ボイラー、煙管ボイラー
サーマルオイルボイラー
シングルパス、ダブルパス、マルチパス構造
熱媒体
温水(105°C以下)
高温水(200°C以下)
飽和蒸気(68 bar以下)
低圧蒸気(1 bar以下)
過熱・高温蒸気(480°C以下)
サーマルオイル(320°C以下)
暖気・熱気
高温ガス
運転方式
常時監視あり・なし
構造規格
欧州圧力機器指令(PED)97/23/EG
PB10-574-03
EN 12952
EN 12953




排ガス浄化処理
廃材やバイオマスの燃焼で発生する灰は、耐摩耗性に優れた設備システムを通って全自動運転で燃焼システムから搬出され、一時保管用のコンテナへ送られます。
以下のシステムは、ポリテクニックの施設で高い信頼性と保守性が実証されています。
ダブルダンパー
振動コンベヤ、フライトコンベヤ、ベルトコンベヤ
スクリューコンベヤ
灰処理・分別機




オートメーション技術
ポリテクニックが提供する運転・制御システム
当社のエネルギー施設の完全自動運転・制御システムには、酸素の影響、燃焼室の温度、排ガス再循環、ガス温度、燃焼用空気温度、燃料の投入量や含水率、出口・入口温度、蒸気圧力、システム内の圧力、個々のエネルギー消費者への供給量などの情報を出力信号に変換するPLC(プログラマブルロジックコントローラ)が用いられています。
施設の運転は、バイオマスの投入からエネルギー発生装置の操作まで、エネルギー利用者の需要に応じて全自動で行われています。




モデルベースト制御
現在、モデルベースト制御を実装した設備制御装置を提供しているのは世界でもポリテクニックだけです。
当社が開発した制御装置は、すでに広く実用化されています。この装置では、燃焼炉と熱交換器の物理モデルを用いて、必要な設定値(ファンの回転数、フラップの開閉、燃料投入量など)をできる限り詳しく計算します。その結果、計算モデルと実際の設備の状況とのわずかな誤差を制御システムを通じて調整するだけですみ、設定値を正確に守ることができます。
燃料の性質の変化は、制御システムで自動的に感知・把握するため、安定した設備稼働が約束されます。従来の制御システムに比べ、燃料費と運転費を3~5%節約できることが、比較測定で実証されています。
設備稼働状況の可視化
設備稼働状況の可視化は、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)とも呼ばれています。ポリテクニックでは、お客様にとってできるだけ使いやすい設備の設計を第一としています。設備に関するすべてのパラメータを、ポリテクニックの稼働状況可視化技術で必要に応じて操作し、画像や相関図、統計グラフなどに表すことができます。
設備の状態や稼働状況を完全なグラフィック表示で可視化
燃焼室撮影装置
ポリテクニックのユーザーインターフェイスで独自のメニューやツールバーを使って設備を操作
測定値やステータス信号をデータベースに記録・保管
状況の監視とアラームの管理
稼働状況に関する最新データと集計データの記録
ユーザーとアクセス権の管理




施設の各構成要素を図式化して保存することで、施設全体と各ユニットの状況と機能を一目で簡単に把握できます。設定値とのわずかな誤差も含め、すべてのパラメータが表示され、自動的に設定値内に調整されます。
このような可視化の方法により、画面や制御盤に可視化データを表示するだけでなく、すべてのパラメータの変更や設定値の修正を必要に応じて機器(パソコン、スマートフォン、タブレットなど)を用いて遠隔操作することができます。
排ガス浄化処理
バイオマス発電施設で発生する排ガスは、排煙設備を通って屋外へ排出される前に、燃料の種類や施設の規模、お客様のニーズに合わせて浄化する必要があります。
般的に削減が求められている排ガスの成分、または排出基準値を必ず下回らなければならない成分は、以下のとおりです。
一酸化炭素(CO)
粒子状物質(PM10、PM2.5)
窒素酸化物(NOx)
揮発性有機化合物(VOC、HC)
塩化水素(HCl )、硫黄酸化物(SOx)
重金属
ダイオキシン類(PCDD、PCDF)
これらの物質の排出を削減するために、ポリテクニックのエネルギー施設には次のような技術や装置が活用されています。
熱効率を高めた燃焼炉
遠心力集塵装置、マルチサイクロン・モノサイクロンユニット
電気集塵装置
バグフィルター
スクラバー
捕集媒体を利用した吸収・吸着装置
脱硝装置(SNCR、SCR)
含水率の高い燃料を使用した場合と外気温が低い場合に目視可能な白煙(水蒸気)が生じます。
そこで、当社は数々の施設にいわゆる白煙防止装置を取り入れてきました。この装置には、排出口で白煙を除去する特許取得済み技術が用いられています。



廃熱利用
ボイラー設備で発生する排ガスから貴重な熱エネルギーを回収し、燃料費や運転費を節約するために、ポリテクニックの施設ではボイラーに各種熱交換器を取り入れています。いずれも高い性能を発揮するように設計されたものです。排ガスを露点の手前まで冷却し、回収された熱を給水予熱用に、または出口温度を上げたり、燃焼用空気を予熱したりするために利用します。これで施設の効率が設計によっては5~10%上昇します。
特許取得済みの運転・制御システムとその他各種バイパスシステムによって、使用する燃料と負荷状況に合わせて効率を調整することができます。また、ここでも運転・維持管理費を節約できるように、熱交換器には配管系の自動洗浄システムが装備されています。
主な廃熱利用機器
温水・給水エコノマイザー
サーマルオイルエコノマイザー
燃焼用空気予熱装置
燃料乾燥機




熱回収
熱効率を高めるために、排ガスの温度を露点以下まで熱回収するシステムを提案できます。
潜熱回収型ボイラーとも呼ばれるこのシステムは、排ガスに含まれる潜在的な熱エネルギーを利用し、それによって燃料投入量とCO2の排出を大幅に低減します。
ポリテクニックでは、これらのシステムを主に地点・地域熱供給施設、燃料・おがくず乾燥機、温室などの施設に利用し、とくに白煙防止装置と一緒に設置しています。こうして当社の施設は低位発熱量基準で100%を超える効率を実現します。




お問い合わせ
ポリテクニックの燃焼施設やソリューション等に関するお問い合わせは
お問い合わせは電話 +43 2672 890-0, )、メール( office@polytechnik.at )、またはお問い合わせフォームをご利用ください。英語・日本語で承っております